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2009年2月アーカイブ

月刊 APRILS 2月号より

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アーティストではなく音像を聴く。

僕の場合は、自分がそうであるように、

アーティストというよりも背景にいるプロデューサーやリミキサー、

そしてその人がつくる音像が対象になってしまいますね。

"パン" というスネアの音ひとつでも、

いくつものスネアを混ぜ合わせてつくるわけで、

それはいかにミックスして"自分の音"を作るかということ。

音ひとつに対してどれだけこだわれるか、というのは、

僕の音楽に対するこだわりにも繋がりまます。

もちろん旋律も重要で、アレンジの際には僕も指示を出しますが、

それはアレンジャーやミキサーにしてみれば、

従来のルール外のものという場合も多々あります。

しかし、ルール外のものというのは、実は今までなかったものでもあって、

新しいものや驚きでもあるわけです。

それが浸透して数多く出れば、

ルールから外れていたはずのものが流行になることもあるわけです。



最初からオリジナリティを持つ人はいない。

僕が思う最先端な音楽というのは、クラブミュージックから生まれるもの。

今はCD店に足を運ばずとも、サイト上から、

インディペンデンントなクラブミュージックを、

手軽にダウンロードできる環境が整っています。

膨大な数を聴くだけでも大変ですが、

それをチェックして "これだ"と思う要素が見つかれば、

"自分ならもっとこうするな" と考えたり、

アレンジャーに聞かせてイメージを伝えながら、

オリジナリティをつけていくことになりますね。

これはおそらく、

クラブミュージックを作ってきた全世界中の人がしてきたことだと思います。

混ぜたものにさらに混ぜることを繰り返し続けて、

新しいものを生むわけですね。

バンドでも実は同じで、コピーやカバーから始めて、

"自分なら" という発想ができるようになってから、

オリジナリティが生まれるはずで、

最初からオリジナルという人はなかなかいない。

僕もさまざまなクラブミュージックを聴いて自分の音をつくりました。

そこにうまくポップスを乗せることで、入口を広げ、

多くの人の耳に入るようにするのが僕のスタイルといえるかもしれません。



生の演奏で表現できない音をつくる。

僕はバンドをやっていたこともありましたけど、

音楽に本格的にのめりこんだのはやはりクラブミュージックから。

そのうちに生の演奏で表現できないものに、

面白さを感じていくようになりました。

聴いて気持ちがいいものを追求したときに、

人間が演奏するのは不可能なものに行きつくことがあるんですね。

バンドだったビートルズも活動の後半にはライヴをしなくなりました。

なぜなら、自分たちの音が当時のライヴでは、

表現できないものになってしまったから。

その結果、レコーディングという中での、

音づくりを突き詰めていくことになったわけですよね。

僕は僕でクラブミュージックの中でその方向に向かいました。

バンドはバンドのグル―ヴの魅力があって、

相手を見ながら合わせていくという楽しさがありますよね。

人それぞれ、好みがはっきりと分かれるとは思いますが、

片方があるからもう片方が存在するという、

"ギャップ" や "両極" という感覚が僕は好きなんですね。

プロフィール


氏名 光村 味曽人(みつむら みそと)
出身地  兵庫県西宮市
最終学歴 県立北高校2年5組(SOS団所属)
生年月日 2009年04月01日
地下アイドルにどっぷりのヲタ芸師


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